2024年6月27日
一般質問② 運転免許行政のデジタル化について
モデル事業として実施されたオンライン講習について、どんな効果があったと考えますか?
また、運転免許更新に係る利便性及び業務効率化についてご所見をお願いいたします。
山口県警察本部長の答弁
①オンラインの講習について
運転免許行政のデジタル化は、県民の皆さんの利便性向上や業務の効率化を進める上で非常に重要であることから、その実現に向け各種取り組みを推進しております。
オンライン講習受講者の方の声からも、県民の利便性の向上につながっているものと受け止めています。
他方で、様々なご意見・ご要望の声もあることから、例えば、手続きをわかりやすく説明する案内動画を作成するなど、更なる利便性の向上に努めております。
②受付手続きのデジタル化について
県警察といたしましては、今後のオンライン講習の全国運用や運転免許証とマイナンバーの一体化を見据えつつ、利便性の更なる向上と業務の効率化に向け、知事部局等とも連携し、運転免許行政のデジタル化を推進してまいります。
令和6年6月定例会 会議録より
◆福田吏江子
運転免許証更新に係る利便性の向上及び業務効率化についてお伺いいたします。
令和4年2月から、山口県、京都府、千葉県、北海道の四道府県にて、運転免許のオンライン更新時講習モデル事業が実施されております。
これは、優良運転者と一般運転者の方に限り、スマートフォンやパソコンから場所や時間を選ばずに、30分の優良運転者講習や60分の一般運転者講習が受講できるもので、免許証の更新をされる方の利便性の向上や更新業務の効率性向上が期待されております。
警察庁では、令和6年度末までに全国でオンライン講習を受講できるように、本格導入に向けて進められているとのことです。
令和6年3月15日付の日本電気株式会社、NECによる警察庁へ提出された、更新時講習、優良運転者講習及び一般運転者のオンライン化に係る調査研究報告書において、山口県のオンライン講習受講率は、優良区分で18・2%、一般区分で33・6%と報告されております。
いずれの道府県においても、オンライン講習の受講率は増加傾向にありましたが、特に山口県でのオンライン講習受講率が一番高い結果が出ております。このことについて、報告書内では、山口県の受講率が高いのは広報の仕方などが違うことも影響していると考えられるという見解が出されております。
山口県警の広報や更新はがきの案内の記載が分かりやすいといった工夫の成果が出られているのだと受け止めました。今後、導入が進む他の都道府県の見本となる取組に努めていただきたいと考えます。
さらに、四道府県におけるオンライン講習受講者数の年代別、性別別の全体グラフでは、20代から50代において男性よりも女性のオンライン講習受講者が多く、また全体の中でも30代と40代の女性の受講数が多い結果が見られます。
この背景には、オンライン講習受講でよかった点の回答から、曜日を問わず、隙間時間に受講ができること、育児・妊娠中・産後に助かったという意見が全体の35%を占めていることから、女性の受講者にメリットがあったと推測いたします。
時間帯別利用状況では、年代が高くなるにつれて日中帯の9時から17時までの利用率が高く、年代が若いほど20時から23時までの夜間帯での利用率が高くなっています。
また、オンライン講習は対面での講習と比較して便利だったかというアンケート調査では、四道府県全体で83・5%の方が便利だった、13・3%の方がやや便利だったと回答されており、特に山口県においては、優良運転者の98・2%、一般運転者で98・6%の方が、更新手続全体にかかる時間が短縮されたと感じたと回答されております。
また、同様に山口県において、次回もオンライン講習を利用して更新手続をしたいかという設問に対しては、優良運転者の99・1%、一般運転者の100%の方がそう思うと回答されております。
しかしながら、全体的な今後の運用改善やシステム改善に関わる要望として、運転免許更新自体を一部または全てオンライン化してほしい、動画を全画面にできるようにしてほしい、動画が見切れる、講習の内容について分かりづらいなどの意見もあり、引き続き、改善のための受講者の皆さんの声を聞いていく検証が必要であると考えます。
そこで、このたびモデル事業として実施されたオンライン講習について、山口県としてどのような成果があったとお考えでしょうか、ご所見をお伺いいたします。
また、私ごとではありますが、私もこのたび運転免許証の更新をさせていただきました。このたびは山口県総合交通センターにて手続をいたしましたが、たくさんの方が更新手続のために来庁されておりました。センター内では誘導もしっかりとされており、スムーズに更新手続を進められたのですが、来庁時においても、申請書類の作成や受付などの更新手続をオンライン化、あるいはデジタル化できないかと考えます。
私自身、実際に更新手続の中で紙の書類に必要事項を記入し、その提出をいたしましたが、紙の書類を多くの来庁者の分、処理していくのはとても膨大な作業ではないかと感じました。
オンライン化あるいはデジタル化によって、更新手続を行う側にとっても、また業務に当たられる側にとっても、効率化を図ることができるのではないかと考えます。
運転免許証更新に係る利便性及び業務効率化についてどのようにお考えでしょうか、ご所見をお伺いいたします。
結びに、県議会議員として当選させていただいてから約1年となりました。諸先輩議員の皆様、議会事務局の皆様、県庁職員の皆様、当選同期議員の皆様、多くの皆様のお力添えの下、この場に立たせていただいていることに心から感謝を申し上げまして、一般質問とさせていただきます。
◎警察本部長
オンライン講習、その他の運転免許行政のデジタル化に関する二点のご質問にお答えいたします。
運転免許行政のデジタル化は、県民の皆さんの利便性向上や業務の効率化を進める上で非常に重要であることから、その実現に向け各種取組を推進しております。
議員お示しのオンライン講習については、あらかじめ受講すれば、県総合交通センターや警察署で講習を受講する必要がないことから、受講率は増加傾向にあり、本年5月末現在、優良運転者の約20%、一般運転者の約35%が利用されております。
受講者の方々からは、手続の時間が短縮された、次回もオンライン講習で受講したいといった声を多く頂くなど、県民の利便性の向上につながっているものと受け止めております。
他方で、議員お示しのとおり、様々なご意見、ご要望の声もあることから、例えば、手続を分かりやすく説明する案内動画を作成するなど、さらなる利便性の向上に努めております。
次に、議員お示しの受付手続のデジタル化に関しては、これまでの計画に基づき、全国共通の自動申請受付機の本年度中の導入と運用開始に向け、諸準備を進めております。
この導入により、申請における手書き記載が大幅に削減されることなどから、時間短縮によるさらなる利便性の向上と業務の効率化が期待できるものと考えております。
県警察といたしましては、今後のオンライン講習の全国運用や運転免許証とマイナンバーカードの一体化を見据えつつ、利便性のさらなる向上と業務の効率化に向け、知事部局等とも連携し、運転免許行政のデジタル化を推進してまいります。






この記事へのコメントはありません。