活動報告

視察報告

平成30年1月30日「道の駅」 許田 やんばる物産センターの取り組みについて

沖縄県初の「道の駅」として

【「道の駅」 許田 やんばる物産センターの概要】

○設立の経緯

昭和62年に沖縄県北部を訪れる行楽客を北部の玄関口である名護市へいかに足止めできるかという観点から「やんばる物産センター」の構想がつくられました。休憩所の設置や北部地域の特産品を販売する計画が進められる中、車社会における県民ドライバーに対してのサービスエリアの設置が北部のイメージアップと地域経済の活性化につながるとして、ロードパーク設置を図り、運営母体として第3セクター方式によって、平成4年にやんばる物産株式会社が設立されました。その後、平成5年12月に建設工事が完了、平成6年1月にやんばる物産センターがグランドオープンとなりました。平成6年4月沖縄県初の「道の駅」認定がなされ、平成7年7月に「道の駅」許田道路情報ターミナルがオープン、また平成9年に宝くじ売り場がオープンしています。

○社名

やんばる物産株式会社(第3セクター法人)

○設立日

1992年7月29日

○資本金

6,000万円

○総売上高

平成28年度 約8億2,000万円

平成29年度 9億円を超える見込み

○決算状況

しっかりとした営業利益あり

○従業員数

47名(パート含む)

○テナント数

11店舗

○事業内容

・特産品、民芸品、工芸品、日用雑貨の販売

・酒類、清涼飲料水、嗜好飲料の製造販売

・卸売、小売販売

・農産物、加工及び販売

・土産品店、レストランの経営

・チケット等の委託販売及び宝くじ、郵便切手、収入印紙の販売

・県内外への物産展出店

・通信販売業務

・上記に付帯する一切の事業

 

【視察時の質問事項に対する回答】

 

Q1:「道の駅」許田 やんばる物産センターで特に集客に寄与しているのはどの部分であると分析されているか。

A1:立地場所として、美ら海水族館への通り道になっていることから、美ら海水族館などの各施設の割引チケットを販売していることや宝くじ販売が集客に結び付いている。特に宝くじは年6回の発売であるが、高額当選者がよくでることで有名となり、県中南部からも宝くじを買うためだけに来る人もいる。また、北部への通り道として、行きに訪問先への手土産を買うために道の駅に寄り、帰りにお土産を買うために再度寄るという傾向にある。

 

Q2 :どのようなイベントを行っているか。特に好評だったイベントは。

A2 :毎年4月第3日曜日にある「もずくの日」の生もずく流しのイベントが人気である。また、母の日や父の日にイベントを開催したり、5月の大型連休には感謝祭が開かれ、豚汁無料配布や農業高校などの出品が行われる。月一回のペースで何かのイベントが開催されている。

 

Q3 : 施設内の設備や運営方法で、運営をしていく上で改善されたことは。

A3 : 表の看板がとても古くなっており、修繕しリニューアルしたい。また、商品の外国語表記が必要であると考えている。インバウンドの観光客の比率としては、全体の4割~3割くらいであり、一時はレストランがインバウンド客でいっぱいになったこともある。最近は少し落ち着いてきているが、商品をタブレット端末を通すと外国語表記できるように整備したいと考えている。オープンしてから約25年経っているので、レストランも含め定番商品ばかりでなく、常に新商品を提供できるようにしたい。

 

Q4 : 今後の課題、展望は。

A4 : ㏚商品や新メニューなど常に新規開発を目指したい。ここでしかないブランド商品を道の駅セットとして10商品くらい販売したい。また、目の前の道路変更や信号除去なども検討されており、新たに100台分の駐車場を増設する案も出ている。許田の立地条件の良さをいかし、接客を大切にして、親しみやすさや感じの良さを大切にしたい。

 

【視察を通して】

やんばる物産センターの集客数や売り上げの高さは、その立地の良さが大きな要因であると思いました。沖縄本島は外からの玄関口が那覇空港であり、道の駅許田やんばる物産センターはそこから美ら海水族館へ行くルート上に位置しています。沖縄県の平成29年の観光客数は、900万人を超えており、そのうち488万人が北部へ訪れ、そのうち362万人が美ら海水族館へ来館しているとのことです。またそのうちの200万人がやんばる物産センターに立ち寄っていることから、やんばる物産センターは立地をいかした取り組みが上手になされているように感じました。

また、地域とのかかわりを大事にして、産業まつりや運動会、行事等で出店しているとのことでした。イベント等においても自主防災や福祉など第3セクターだからこそいろいろと協力していると言われました。

規模としては決して大きい道の駅ではありませんが、立地の良さをいかし、また地域との交流を図りながら運営をされていることから、道の駅の収益は、規模の大小が大きく影響するのではないことを理解することができました。

本市の道の駅ソレーネ周南においてもその存在意義をもっと高められるよう、このたびの視察を参考に提案していきたいと思います。

PAGE TOP